

私と地域

横のつながりで支え合う
隔月に一度、川井さんが暮らす土佐町で開かれる牛の品評会。嶺北家畜市場という場所で開催され、土佐町だけでなく近隣の町から和牛農家さんが集まります。牛の体型を厳しい目でチェックされ、評価がつけられます。この品評会は、単に牛を評価する場ではなく、和牛農家同士の横のつながりを深める場にもなっています。川井さんも多くの先輩方との交流の中で、牛の改良のことや、世話をする上で悩んでいることなどを気軽に共有しているのだそう。地域のつながりがあることで、若手も安心して育っていけますね。

地域みんなで若手を育てる
現在、土佐のあかうしの畜産業全体が抱えている課題の一つが、後継者不足。 多い時には100軒近くのあかうし農家がいたのですが、今は30軒程度にまで縮小してしまいました。畜産業は、未経験者が新しく参入してくる壁が高いと思われがちですが、ここ嶺北地域では、地域全体で後継者を育てていく土壌があります。学ぶ姿勢があれば、川井さんたち地域の先輩たちがあたたかく迎えてくれます。


大切なものを、次の世代へ
川井さんが積極的にインターンや研修生の受け入れを行っているのも、この地域で守ってきたあかうしを次の世代へとしっかり受け継いでいきたいという思いから。川井さんが学んできたことを若い世代に伝え、少しでも多くの人にあかうしを育てる面白さを感じてほしい、そしてそんな喜びを分かち合える仲間が増えてほしいと語ってくれました。